古代人の生活へタイムスリップ:春の訪れ
「古代人の生活へタイムスリップ」シリーズでは、中国五千年の知恵袋から、現代にも実践できるアイデアをご紹介します。
古代中国の医学・哲学思想によると、万物は金、木、水、火、土の五行のどれかに分類することができます。五行とは、これらの要素が人体や季節のように常に動き変化していることを示唆します。
春は「木」にあたります。植物が芽を出し花を咲かせるように、人間にとっても成長の季節です。欧米では春は大掃除のとき。中国でも古いものを捨て新しいものに置き換える時期とされています。春は行動の時期なのです。
春、そして「木」の時期は、両方とも人体の肝臓と関わっています。肝臓は体を浄化し毒素を取り除きます。食生活を見直し、冬に増えてしまった体重を減らすときでもあります。
ここに、春に関する古代人の知恵を5つご紹介しましょう。
1. 新芽と酢
冬は調理され体を温める食事を中心に摂取してきましたが、春は発芽野菜や緑葉野菜を取り入れ始める時期です。これらの食材は肝臓の解毒を助け、五行の「木」にあたるエネルギーを少量与えてくれます。「木」と関連する味覚は「酸っぱさ」なので、レモンや酢をサラダにかけることをお勧めします。
2. 肝臓を休めて感情を手放す
肝臓には解毒作用だけでなく、感情、特に怒りを取り除く作用があります。怒りやその他の負の作用をもたらす感情が高ぶり気道が詰まることのないように、肝臓を大切にすべきです。激しい運動は肝臓の気が通ることを助け、感情を和らげますが、穏やかな運動や瞑想もお勧めします。体内の気の流れが途切れることがなくなります。
3. 目の養生
中医学と五行説によると、肝臓のエネルギーは目の健康と関連しています。アレルギーと目のかゆみが春により多く見られる理由の一つです。目を使い過ぎず、休ませることが大切です。コンピュータを長く利用される方は、頻繁に目を休ませるようにしましょう。
4. ストレッチ
アキレス腱などの腱も、肝臓・春とつながっています。激しい運動をするだけでなく、腱を伸ばして強化することも大切です。こうして春へのステップを踏み出しましょう。
5. 創造性の開花
春は活気をもたらし、体を使うことが増えますが、心を豊かにすることもお忘れなく。春は物を生み出す上でも良い季節です。小説を書く時間や芸術作品を生み出すひとときを求めている方にとって、枯渇していたアイデアが生まれる季節でもあります。
これらの古代の人々が定めた簡素なきまりに従っていくだけで、より活発で胸踊る春が迎えられます。そして夏の喜びに備える事にもなります。数カ月後に夏に関する古代人の生活でまたお会いしましょう。
本文は神韻芸術団の承認を得て発行された記事ではありません。これらの意見は一般的な関心事として提示されており、医療のガイドラインではありません。
ジャレド・マドセン
司会者
2015年3月15日