神韻スターへのインタビュー:一番印象に残ったキャラクター
微笑みを絶やさないアーティストについてもっと知りたい。この跳躍や宙返りの裏話は? なぜ舞台に立っているの? どんな夢や希望を抱いているの?
そこで、プリンシパル・ダンサーたちに「これまで演じたキャラクターで最も印象に残っているものについて教えてください。なぜ印象が強いのでしょうか?」という質問に答えてもらいました。お気に入りの神韻アーティストを至近距離で知るチャンスです。
アンジェリア・ワン
神韻ニューヨーク芸術団プリンシパル・ダンサー
『嫦娥、月に奔る』(2016年)の嫦娥です。以前に『ム・グイイン統帥』(2012年)で女性の統帥を演じたとき、この歴史上の人物について研究しましたが、自分を完全に投影できませんでした。全ての感情、動作を正確に表現しましたが、技術のレベルに留まっていました。1シーズンの公演を通して演じた後、「その人物の役をうまく演じるには、その人物に成り切る必要がある」と悟りました。
私は持って生まれた演技の資質は持ち合わせていません。2016年の「嫦娥」役にはかなりの演技が求められました。何時間も練習し研究することで、嫦娥の情感も含め、一人の女性としての印象を十分に把握しました。こうして自分の演技に彼女とのつながりができました。そして舞台で演じ、観客の反応を肌で味わったとき、心から嬉しく思いました。
ついに人物に成り切ることができたという感触がありました。ですから私にとって最も印象深いキャラクターです。懸命な努力を通してこの女性の生き様を心から体験することができました。また、このダンスを通して、自分自身、自分の感情、感覚を表現する新しい方法を身に着けました。全く新しいレベルで観客とつながる方法も学び取りました。
ダニー・リー
神韻ニューヨーク芸術団プリンシパル・ダンサー
『小僧と紅衛兵』(2016年)で、文化大革命で寺を破壊しようとする紅衛兵の役を演じました。悪役を演じるのは初めてで、舞台で正気を失ったように演じることも初めてでした。ストーリーを表現する演目ではあらゆる種類の悪党、邪悪な龍が舞台で展開されます。おそらく無邪気な顔つきだったためか、このような役を与えられたことはありませんでした。この演目では、寺院を破壊しようとするとき、僧侶を殴り蹴る紅衛兵の役でした。
このキャラクターが印象的だったのはその残虐性からではありません。現状を思い起こさせてくれたからです。伝統文化の復興の重要性を再認識させてくれました。中国は、今も共産党政権下にあり、伝統文化とは完全に逆行しています。紅衛兵を演じるたびに、文化大革命のときと同じように自分の伝統文化を過小評価させられています。五千年の文化を知り、尊ぶことの重要性から、一つひとつの舞台で自分の役にベストを尽くそうという気持ちが高まりました。
メロディ・チン
神韻ニューヨーク芸術団プリンシパル・ダンサー
最も印象的なキャラクターを挙げるとしたら、2015年の『孫悟空』の演目の「白骨の妖怪」でしょう。最初に役を授かった時、胸が躍ると同時にかなり戸惑いました。この役では、「変面」という特殊技法を学ぶ必要があったからです。四川オペラで最も有名で最も難しい技法で、師弟間のみで伝えられた秘伝で、一般には公開されたことがなく、他のアーティストに知らせることも許されません。
同時にこの邪悪な性格を適切に表現できるかという不安がありました。振付師とこのキャラクターを構築していく過程で、優れたパフォーマーはどのような役割もこなす必要があることを理解しました。悪役をうまく演じることで英雄は対照的に映り、その英雄の良さをさらに高める助けとなるのです。皮肉なことに、悪を演じることで、自分の正の資質を表現する方法も向上しました。
車 星鎬
神韻巡回芸術団プリンシパル・ダンサー
『揺るぎない信念』(2016年)の老人役。正しいことのためには諦めず、どんな困難に直面しても前に進むべきことの大切さを教えてもらいました。
陳 佳伶
神韻ニューヨーク芸術団プリンシパル・ダンサー
『迫られて梁山へ』(2015年)の林夫人です。初めての二人組みのダンスで初めての主役でした。舞台を大股で優雅に横切る技法や、(演目を通して三回、宙に持ち上げられたのですが)降りる際に相手の足を踏まないようにする方法など、数多くの知らなかったことを学びました。毎日、宙に持ち上げられる感覚を身につけるため、バーに体を押し付けて練習しました。また、姿勢を保つために背筋を強くする必要もありました。
このシーズンの最後から2番目の公演が自分にとって最高の演技となったことを明確に記憶しています。そのシーンのなかで人物に成り切ったと感じました。「人生如劇、劇如人生」(人生は劇の如し。劇は人生の如し)です。
アルヴィン・ソン
神韻国際芸術団プリンシパル・ダンサー
2008年の神韻デビュー以来、908回の舞台を踏んできました。最も印象的だった人物は法輪功の修煉者を描いた『善の力』(2015年)です。リハーサルの期間、陳永佳氏の振り付けを手伝うという機会にも恵まれました。
真実に基づいて制作された演目です。宗教犯への弾圧から逃げようとする若者の話です。追手から逃れ、後ろを振り返ると、一人が転んで足を骨折していました。彼は助けに引き返します。どこでこの演目を演じても、この瞬間、観客は感動します。本当に印象的な登場人物です。音楽とダンスは国境を超えた普遍の言語だと実感しました。
次回はアーティストたちに何を尋ねましょうか? コメント欄に尋ねたいことをご記入ください。2017年の神韻公演をお見逃しなく。公演スケジュール.