夏に飲みたい冬瓜茶
水は自然飲料として好まれるが、私は甘さのある冬瓜茶もいいと思う。
「冬瓜」とはいうが、実は夏に育ち、秋に収穫される。冬まで保存して食べることができるので、この名前が付いた。だが冬瓜茶は一年を通して味わうことができる。
夏は、ダンスの訓練、学業、リハーサルのフルコースに取り組む時期だ。今年は特にそうだった。休暇から戻るとすぐに、振付師が来シーズンに向けた新しいダンスの創作を始めたからだ。汗びっしょりになる練習室で(シドニーよりはましだが)長時間ダンスをしている合間に、一杯のよく冷えたおいしい冬瓜茶を飲むと心が安らいだ。
冬瓜(トウガン)は、スープ、砂糖菓子、「老婆餅」(餡をパイ生地で包んだ菓子)、月餅の材料としても、よく用いられる。
冬瓜茶は実はお茶ではなく、冬瓜の絞り汁と黒糖を合わせた固形物を溶かして作る飲み物だ。控えめな甘さで、飲んだ瞬間に爽快な気分になる。身体によく、天然の味わいで、ホットでもアイスでも飲めるので、ソーダよりずっといいと思う。
来シーズンの公演の準備はすっかり整い、いつでもツアーを始められる態勢だ。これからゆっくりと冬に近づいていくが、温かい冬瓜茶を飲みながらくつろぐのに最高の季節となる。
一日中汗をかく生活をしている私にとっては、冷たい冬瓜茶がありがたい。移動中は、つくりたての冬瓜茶にはありつけないので、缶入りで甘んじている。
ゲイリー・リュウ
ダンサー
2013年8月15日