東洋の龍について知られざる9つの事実
東洋の龍は西洋のドラゴンとは違う。天高く、または海底深くに住み、邪悪な獣であるかもしれないし、縁起のよい神であるかもしれない。今年は辰年。この神秘的な龍について知られざる9つの事実をご紹介しよう。
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後漢の思想家・王符の「九似説」に、龍の特徴が9つ指摘されている
角は鹿、頭はラクダ、耳は牛、目は兎、項(うなじ)は蛇、腹は蜃(蛟:みずち)、鱗は鯉、爪は鷹、掌(たなごころ)は虎にそれぞれ似ている。
九龍図巻(画:陳容) -
母龍は耳にするが、赤子は?
辰年になると東洋では赤ん坊が増える。辰年の子供はリーダータイプで、勇気があり、知恵と力を備えるとされているからだ。成功と幸運が約束されている。 -
2012年は、壬辰(みずのえたつ)の年
「みずのえ」は「水の兄」、つまり五行説の水と、陽を表す兄を意味する。五行に陰陽をあわせた合計十の組み合わせを十干とする。十二支と十干を組み合わせ、60年のサイクルが成立している。 -
三千年前の周の時代、五本の爪を持つ龍が皇帝の象徴となった
龍袍(礼服)、龍の玉座、龍車など、身の回りの品に龍が使われるようになる。
五爪の龍(資料源) -
中国の三人の伝説上の帝王は龍にまつわる伝承がある
「伏義」は人の頭と龍の体を持っていたと言われている。伏義の後継者である「神農」は、母が龍の霊気を感じて身ごもった。そして神農の後継者である「黄帝」は、不死の境地に至った道士だった。橋山のふもとに金色の龍が降臨し、黄帝と70人の高官を天に連れ去った。(現在、その地は黄帝陵となっている) -
「燭陰」は昼と夜を司るといわれる
人の顔と赤い蛇のような体を持つ、北海の鍾山(しょうざん)に住む神で、目を開けば昼となり、目を閉じれば夜となる。 -
多くの歴史書に龍を見たことが記録されている
1588年9月、浙江省の上空に白龍が飛んでいた。873年に、全長30メートル、魚の鱗のような皮膚で、長いひげの黒龍が落ちてきたと記録されている。傷を負ったことから死亡した。 -
龍が用いられる中国語の慣用句はたくさんある
例:
・望子成龍(子供が龍になることを望む):子供の明るい未来を願う
・龍躍鳳鳴(龍が躍り、鳳凰が鳴く):優れた智性
・臥虎藏龍(地に臥す虎、隠れる龍):隠れた非凡な人材
・畫龍點睛(龍を描き、その目を書き込む):芸術作品に最後の仕上げをする。息づかせる。 -
龍は神韻芸術団の舞台の一部として必ず現れる
お気付きだろうか?龍袍にみられる細かい龍の模様
・龍袍にみられる細かい龍の模様
・舞台背後にかかる青とオレンジの龍の模様
・他には
東洋の龍について知られざる9つの事実
2012年2月14日