アーティスト・スポットライト:チャド・チェン
プリンシパル・ダンサーのチャド・チェンは、神韻でも最もダイナミックなダンサーに挙げられます。完璧主義で、練習に打ち込む態度は人並はずれていることで知られ、彼の洗練されたエネルギーは、ごく自然な形で舞台に現れます。2008年以来、武将・岳飛や詩仙・李白などを演じ、人々を魅了してきました。
チャド・チェンは、新唐人テレビ主催の「全世界中国古典舞踊コンクール」で3度金賞に輝きました。台湾出身。飛天芸術学院と飛天大学で中国古典舞踊を学ぶためにニューヨークに移り住みました。飛天大学では、振り付け専攻のMFA(美術学修士)を獲得しています。
今回のアーティスト・スポットライトでは、自分のアーティストとしての道のりと思考のプロセスについて語ってくれました。
チャド・チェン(陳厚任)
「観客の方々に伝えようとするメッセージは、何よりも輝いていると思います。前向きなメッセージを広めることが、芸術の真の目的だからです」
チャドへの12の質問
ダンスに関しての最初の思い出は?
ダンスを始める前に、学校で陸上競技をやっていたので、かなり身体が丈夫でした。ダンスを始めて最初に認識したことは、舞踊のための身体作りは、陸上競技の身体作りほど厳しくないということでした。
ツアーの訪問先としてお気に入りの都市は?なぜですか?
東京。全てがとても簡便で、私の郷里の台湾のようです。でも東京は台湾ほど暑くありません。
舞台で演じるときに最も好きなことは?
舞台で役柄を演じているときの方が、日常の自分よりはるかに生き生きとします。
自分の心がクリエイティブな領域に入ると、自分ではない感情や身振りが移入していると感じる時があります。実に自然に自分の奥深くから湧き出してきます。素晴らしい心持ちになります。前世の人生を体験するというのは、こういうことなのかもしれません。
ツアーで欠かせない3つのものは?
想像力、プロジェクト、計画。現実的には、Tシャツ、パンツ、ソックス。
好きな食べ物は?
義兄の調理する神戸ステーキかフライドチキン。
舞台の後で言われた最も印象深かった言葉は?
一度、役柄に自分を投入するためにかなりの努力を払いました。でも、観客でなく私の先生から、私の解釈はかなり間違っていたと言われました。必ず観客の視点から演じるよう心がけるべきだという教訓を得ました。そして、キャラクターが輝くように自分の性格は抑えるべきだということも再認識させてもらいました。
中国古典舞踊と他の舞踊との違いは何でしょうか?
舞踊は一つの言語です。様々な舞踊の形態の中でも、特に中国古典舞踊は表現力に優れています。
中国古典舞踊は、古代の中国文明を想像させます。特定の動きやその意味などが私に語りかけ、数多くのインスピレーションを与えてくれました。動作を理解すればするほど、その動作を使って自分を表現しやすくなります。
舞台で上がってしまったり、怖い思いをしたことはありますか?id
私の役割で、振付師が一幕に20の技法を取り入れたことがありました。最初は心身ともに脅かされる気持ちでした。やり遂げる勇気と決意を奮い立たせる必要がありました。
ダンスの肉体的な限界にどのように対処していますか?
ベンジャミン・フランクリンはかつてこう言いました「死と税金 以外に確かなものはない」。ダンサーとして「痛みと汗 以外に確かなものはない」と自分に言い聞かせています。
痛みはダンサーの生活の一部です。前向き思考を維持することで、続けることができるのです。
お気に入りの歴史上の人物は? なぜですか?
偉大なことを成し遂げたけれど、名声を求めない人々を尊敬します。歴史から自分の名前を消そうとする人々が、実は最も優れた英雄なのです。
幕が上がる直前に何を考えますか?
序幕は天上から始まります。自分がどこからきたのか、なぜ自分が神韻の一員なのかを、常に思い起こさせてくれます。
幕が上がると、この天上のシーンを通じて、観客の方々の心に何かが呼び起こされ、自分がどこからきたのか、自分の本当の家はどこか、そして神とのつながりを思い起こされることを願っています。
ご自身について教えてください。どのようにして今日のチャド・チェンに至ったのでしょうか?
一度、舞台に上がる直前に槍を半分に折ってしまったことがあります。私のために作られた槍で、いつもこれを使っていました。長さや均衡の取り方などを熟知していました。しかし、その瞬間、全ての不安を乗り越えて、バックアップを使って演じる必要がありました。
このような出来事からパフォーマーとしての自分が試されました。今振り返って見ると、もし若い時に同じことがあったら、心が動じてうまく対処できなかったと思います。ダンサーとしての成熟とは、ダンスだけでなく、個人としての成熟を意味するんだと認識しました。
2022年シーズンは7月まで延長されました。こちらをご覧くださいShenYun.com/tickets。