私が学んだ4つのこと
年末も近づき、年月の過ぎる速さに驚くばかりだ。神韻本部では、ツアーのための荷造りリストやその前にしておくことを考え始め、最後の月のリハーサルに明け暮れている。1年で一番忙しい時期に突入した。
閑話の時間はほとんどないが、食事の席で互いを励まし合っている。時間があっという間に過ぎたと実感する時期でもあり、神韻に入団して10年目ということにも気付かされた。
友人と歓談する夜もあった。皆からの支えや励ましは忘れられない。開幕時の観客の人々の表情は心に焼き付いている。
10年で多くが変わった。3つの芸術団が7つに成長した。ひな鳥たちがエリート・パフォーマーへと成長した。悲観的で内向的なティーンエージャーから、希望と勇気にあふれる若手に自分自身が変化するのを感じてきた。
1. Willpower
1. 意志
ダンサー、奏者、振付師、作曲家、制作チームの強い意志を見てきた。どれほど困難でも、必要なことをこなす原動力が意志だ。強い意志があれば、難しい状況も大手を広げて躊躇することなく立ち向かえる。
2011年の韓国公演は、中国共産党の圧力からキャンセルされそうになった。しかし神韻の団長も韓国の招聘団体も折れることはなかった。強い決意と意志で公演は成功裏に終わった。
2. 忍耐
忍耐がなければ意志は続かない。障害、困難、苦難、息をつく暇もない日々で、最後まで決意を貫き通せるかは、忍耐にかかっている。
神韻の団員には、真・善・忍の理念に沿うことを心がける法輪功を修める者が多い。穏やかな瞑想が団員を強くしていく過程を見てきた。精神力は物理的なものを克服する。多くの神韻の団員はこの体験を経てきた。心が動じなければ、奇跡も起こりうる。怪我が突然消えたり、直せない状況が直ったりしたような状況は、数え切れないほど起こってきた。
3. 協力と無私の心
協力が芸術団を強くしている。「神韻には卓越したチームワークがある」と言う者もいるが、「神韻は大家族」と行ったほうが適切だ。無私の心がもたらす「協力」は生活の隅々に浸透している。
個人的な好き嫌いから自分を切り離すことができれば、自ずと協力することができ、物事が円滑に素早く完了する。自分のこだわりが捨てられない場合でも、他の人々が自分のこだわりを進んで捨ててくれた。こうして小さな意見の不一致が全体に影響を及ぼすことはなくなった。
神韻芸術団やオーケストラの団長たちは、自分たちのことは最後にまわして、他の団員たちが最高の状態に置かれるようにしていることを目にしたとき、気遣いの大切さを学んだ。他人を思いやる無私の心は、日常生活に留まらず、舞台でも現れる。最善なものを伝えたい。一つ一つの舞台で。
最も大切なこととして、感謝することの大切さを学んだ。私が持っているもの全てに感謝するだけでなく、すべての体験に感謝し、神韻が自分を全く新たに成長させてくれたことに感謝することにも及ぶ。間違いは避けるべきだが、同時に間違いから多くを学ぶべきであることにも気がついた。
かつては自分の短所ばかり見ていた。自分の好きでない性格を細かく気にして、自己批判ばかりしていた。しかし、皆がそのようなことばかりしていたら、転んだときに立ち上がり、向上させていこうということができるだろうか? 神韻で過ごした10年間で、忍耐力を植え付けてもらい、自分を強くしてもらった。そして、見通しの立たない状況に置かれても、前向きな姿勢で希望を持つことを教えてもらった。
神韻の団員一人ひとりが目を見張るような体験をしている。私の体験は全体のほんの一点に過ぎない。神韻の恩恵は口では表せない。団員すべてが私に教えてくれたこと、私を助けてくれたことも。私が学んだ理念を舞台で表し、共有するために全力を尽くしたい。神韻の使命にさらに貢献し、どんな挑戦に直面しても、他の皆と同様に勇気と尊厳を以て立ち上がっていきたい。
ティファニー・ユ
神韻芸術団 打楽器奏者