チャン族の踊り
古代中国の文献によると、伝説の支配者である禹王はチャン(羌)族の出身であると記されています。4000年以上前のことで、チャン族には中国文明そのものと同じくらい長い歴史があることが示唆されます。
漢の時代、チャン族の人口は増加し、もともと山岳地帯に住んでいたチャン族の多くは、黄河の低地に移住しました。しかし、何千年もの間、漢民族と混ざりあってきたにもかかわらず、四川省のチャン族は今日に至るまで古代の風習や儀式を守り続けてきました。
チャン族の踊りには「楽しみのため」「祭祀のため」「儀式のため」の3種類があります。
最も一般的なチャン族の踊りは「薩朗(サラン)」と呼ばれるものです。祭日、冠婚葬祭、豊作の祝いに用いられます。男性が前に女性が後ろに立ち、手を繋いで火を囲んで、弧を描くように踊ります。
「薩朗」には通常、楽器伴奏はありません。踊り手は歌いながら、複雑な足や腰の動きを披露します。
神韻の演目『チャン族の踊り』(2012年)は豊作を祝い、軽快なリズム、伸び伸びとしたスウィング、闊達なステップを特徴とします。
2012年5月7日